006.経営者はなぜ没落の波に抗えないのか

世界はどうなる 第26号(2012/09/20) 没落の波に抗うことすらできない個人経営者 〔A4 16ページ〕
はじめに インフレ情報のツケ より抜粋


(前略) インフレ化した予測情報は、玉石混交の状態で膨大に存在するが、明らかに「石」とわかるものを除いたとしても、ほとんどの予測には規準になる「軸」が存在していない。
このため、受け取る側にとっては、日本の将来像をイメージできるどころか、読み違える要因にしかならない。

インフレ化した情報は、我々に妥協と相互依存をもたらす。インフレ化した情報に接していると、情報を共有することに安心し、その他大勢から抜け出して積極的に対策を取る勇気が奪われてしまう。特に甘えの強い現代日本人は、この傾向が強い。
彼らが数年前に現在の日本の状態を想定し、しかるべき対策を取っていれば、経営状態の悪化に歯止めをかけることはもちろん、それを逆手に取った戦略も選択できたはずだ。
しかし彼らは、その勇気を持てなかったがゆえに、国家破綻の足音に耳をふさぎ、経費削減、大規模リストラ、不稼動資産の売却といった外側の準備をすべき時機を逸してしまった。

加えて、インフレ化した情報は、考えの根を浅くする。彼らが仮に破綻を想定できたとしても、目の前の問題が衝動エネルギーによって引き起こされることなど考えが及ばない。
このため彼らは、次々に表面化するトラブルに自転車操業的に対処せざるを得ない。破綻期を生き抜くために最も根本的、かつ、労力対効果の高いのは、先を読んで事前に準備する「衝動対策」だが、それを取ることができないのである。
(後略)

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