016.ロシアの欲求と経過衝動  

世界はどうなる 第36号(2013/04/19)  〔A4 16ページ〕
第72話 キプロス危機から読み解く資産課税と分割統治 より抜粋


(前略)2013/03/21、キプロスは経済的に関係の深いロシアに支援要請を行なった。しかし、ロシアはすでに3,000億円もの援助を行なっており、キプロスは追加援助を求めるために、銀行やガス資源の権益を譲渡する案を提示した。
もし、要請が受け入れられた場合、キプロスは他国に金融力で支配、占拠されたケースになっただろう。つまり「金融侵略」である。
しかし、この交渉はロシア側の拒否で終わった。その理由は、金融面の諸条件だけでなく、ユーロ圏諸国がロシアを嫌ったということ、そしてロシアにとってもキプロスは譲歩をしてまで手に入れたい獲物ではなかったということだ。 (中略)

ここで注目して欲しいのは、(2012〜2014年にロシアに現れている)「近隣関係解体衝動」と「近隣関係分離衝動」の2つである。ロシアの国家システムは、"近隣"諸国と問題や紛争を起こすことで崩壊していくのだ。
では、近隣とはどこかというと、旧ソ連圏の東欧諸国、中央アジア諸国、そして北朝鮮、韓国、日本などの東アジアの国々だ。そういう視点で見ると、キプロスは、ロシアから遠く離れた飛び地であり、ロシアが手を出すとは考えにくいのだ。
キプロスよりも旨みがあって"近隣"というと、ウクライナ、ドイツ、日本などが候補にあがってくる。この3国は過去にロシアと揉めた歴史があり相性が悪い。こういう視点から、日本がロシアの獲物となる予測が成り立つ。 (後略)


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